予防歯科の最高峰・スウェーデンで学んできました!
2016年07月
こんにちは。梅雨が終わらず暑くジメジメした日が続いていますが、いかがおすごしですか?
6/26〜7/3まで、世界一の予防先進国であるスウェーデンの王立マルメ大学で、虫歯と歯周病の予防について学んで来ました。
スウェーデンは歯科疾患に対する予防がとても進んでいます。
スウェーデン人の80代の歯の本数は平均で24本以上と言われています。
日本では80代の2人に1人が総入れ歯です。その差はどこにあるのでしょうか?
今回参加したコースでは、マルメ大学う蝕予防学教室主任教授のダン・エリクソン先生を始め、マルメ大学の歯科医師や衛生士による最新のレクチャーを受講し、知識と意識がさらにパワーアップしました。
マルメ大学は、当院でも行っている唾液検査の評価ソフト “カリオグラム” を開発したD・ブラッタール教授(故人)の大学です。
特に、患者にとって本当の利益(ベネフィット)とは何か、歯に対して何を行えば一生涯健康な歯を残せるのか、という哲学(フィロソフィー)の部分での話が心に突き刺さりました。
スウェーデンでは、検査を行い、そのリスク評価に応じて保険の等級が決まります。例えば、虫歯になったことも歯肉の炎症もなく、歯科的な知識と協力度が高ければ保険診療の自己負担費も少ないのですが、タバコを吸っていたり糖尿病だったり、歯科受診もほぼない虫歯だらけ、、、という方は自己負担費が高くなります。
その中でも特徴は、「検査結果の説明の費用が保険で算定されている」ということです。
日本の保険診療報酬では、「患者への説明」には国から費用がほぼ支払われません。説明に時間を割いても収入にはならないため、満足な説明を受けることなく治療をされたという患者が日本には多くいます。
治療をする前にリスク評価を行い、それの説明を受けるためには、MTM(メディカルトリートメントモデル)と呼ばれる流れで治療を行う必要があります。
MTMとは、口腔内写真やレントゲン、歯周組織検査、唾液検査などの検査をしっかりと行い、その資料を診断して口腔内と全身のリスク評価を行い、患者へそれを説明し教育を行い、最小侵襲の治療を行い、長期的に安定させるために定期的にメインテナンスを行う、という一連の流れのことです。
現在、目白ヶ丘デンタルクリニック・矯正歯科でもMTMの流れに則り、治療とメインテナンスを行っています。
目白ヶ丘デンタルクリニック・矯正歯科の治療の流れ
https://www.mejiro-dental.jp/flow/#num01
今後も地域の歯を守れるよう、日々精進を続けて行きたいと思います。
研修などにより、治療の予約が入りにくくなりますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
↑マルメ大学う蝕予防学教室主任教授のダン・エリクソン先生
目白駅より徒歩4分
目白ヶ丘デンタルクリニック・矯正歯科(新宿区歯科医師会所属)
http://mejiro-dental.jp/