ハミガキの話(3)
前回は「歯ブラシの当て方」のお話をしましたが、今回は「歯ブラシの動かし方」のお話です。
当て方も大切ですが、動かし方も歯垢=プラークを落とすのに重要なファクターです。
それではさっそく行きましょう!
【歯ブラシの持ち方】
動かし方の話をする前にまず気をつけないといけないのが「持ち方」です。
推奨される持ち方は基本的に「ペングリップ」と呼ばれる鉛筆やペンを持つ時の握り方です。
剣や包丁を持つ時のような握り方では手に力が入り過ぎて歯肉を痛めてしまいます。
力が強すぎると歯ブラシの刺激から歯肉が逃げて、歯肉退縮(歯肉の高さが根っこの先端方向へ下がること)をしてしまいます。
歯肉が退縮すると、審美性が損なわれるだけでなく、本来ならば覆われているべき根面が露出して知覚過敏症(冷たいものを飲んだり、歯ブラシを当てるとしみる症状)になってしまう危険性があります。(Fig.4)
歯を磨くのに適した力は150gと言われています。
だいたい、お茶碗1膳分のご飯の量です。
はい、よくわかりませんね(笑)
おおまかな目安は、歯にブラシを当てて先端が開かない程度の弱い力です。
もともと歯の表面はつるつるで汚れが着きにくいので、軽い力でも十分に汚れは落ちるのです。
強い力で磨くということは、車や骨董品の壷をタワシで磨くようなものなので、細かい傷がたくさんできて、よけいに汚れが着きやすくなってしまいます。
【歯ブラシの動かし方】
一度のストロークで一気にたくさんの歯を磨こうとしても、歯と歯の隙間には歯ブラシの毛先は届きません。
歯ブラシの幅の分、だいたい2本くらいを磨くつもりで、細かく動かして磨いてください。一カ所で30回ほど動かすのが目安です。(Fig.5)
「軽い力で細かく動かす!」
これが基本です。
【歯を磨く順序】
歯みがきの際に、あっちを磨いてこっちを磨いて・・・と自由に磨きやすい部分から磨くと、当てていない「磨き残し」が生じてしまいます。
頬側の奥歯から順に前歯を通過して反対の奥歯へ。
反対の奥歯へ行ったら今度は裏側を同じように逆側まで。
表面と裏面を磨いたら、最後に噛む面を磨く。
このように一筆書きで磨くと磨き残しがなく、全体をきれいにすることができます。(Fig.6)
次回は「歯ブラシ以外の補助器具」についてのお話です。
【今日のひとり言】
余談ですが、150gと言うと毛髪1本を抜くのに必要な力だそうです。
日本人には、およそ10万本の毛髪があるので、一人分の毛髪の束には15t、だいたい普通自動車なら10台分、トラックならフレイトライナーCOE(トランスフォーマーのコンボイ=オプティマスプライム)を軽く引っ張ってしまうくらいの強度があるのだそうです。
髪の毛ってすごいですねぇ〜。
それではみなさん、今日もよい食事を!

