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定期メインテナンスの意義

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定期メインテナンスの意義

歯は悪くなってから治すよりも、悪くならないように守ることが大切です。

むし歯や歯周病は、初期のうちは自覚症状がほとんどありません。痛みや腫れが出た時には、すでに治療が必要な状態まで進行していることもあります。
世界的に予防歯科の研究で知られるスウェーデンでは、長期間にわたって定期的なメインテナンスを行うことで、歯の喪失を非常に少なく抑えられることが報告されています。

スウェーデンの30年メインテナンス研究

世界的にトップレベルで歯科の統計を取っているスウェーデンでは、定期的なメインテナンスの重要性が長期的に研究されています。
スウェーデンのAxelssonらの30年研究では、30年間のメインテナンスで失われた歯は、年齢層により平均0.4〜1.8本と報告されています。

これは、歯を守るためには「痛くなった時だけ歯科医院に行く」のではなく、健康な状態を維持するために定期的に通うことが重要であることを示しています。

定期的なメインテナンスでは、歯科医師・歯科衛生士が、お口の中の状態を確認し、歯ブラシでは落としきれない汚れやバイオフィルム、着色を専門的に除去します。
メインテナンスの目的は、単に「歯をきれいにすること」ではありません。

むし歯・歯周病の予防、歯ぐきの健康維持、口臭予防、補綴物やインプラントを長持ちさせること、そして将来的に歯を失うリスクを減らすことが目的です。

「悪くなってから通う」のではなく、

「良い状態を守るために通う」。

それが、これからの歯科メインテナンスです。

日本でも、定期的な歯科受診の重要性が高まっています

日本の歯科疾患実態調査

日本の歯科疾患実態調査では、定期的に歯科へ受診していない人は歯の喪失が多いことが示されています。
日本でも、歯を守るための考え方は大きく変わってきています。

実際に、日本人が歯を失う原因を調査した公的調査データの統計を詳しく見ていくと、日本人が歯を失う原因はむし歯と歯周病が圧倒的に多いことが分かります。

その割合は、約4割(37%)が「歯周病」約3割(29%)が「むし歯」となっており、この2大疾患だけでお口全体のトラブルから歯を喪失する原因の実に7割近く(66%)を占めています。
つまり、普段からの徹底した予防管理とプロによるメインテナンスを習慣化するだけで、日本人が歯を失う主なリスクの大部分を回避することができるのです。

日本人が歯を失う原因

以前は、歯科医院は「痛くなってから行く場所」という考え方が一般的でした。
そのため、40代頃から少しずつ歯が失われ始め、70代では多くの歯を失っている方も少なくありませんでした。

以前は40代から歯が失われ始め、70代では歯が少なくなっていた

昔の歯科受診の考え方では、症状が出てから治療することが中心で、年齢とともに歯を失いやすい傾向がありました。

しかし現在では、幼少期から定期的に歯科医院でメインテナンスを受けることで、80代になっても多くの歯を残し、自分の歯で食事を楽しめる方が増えてきています。

幼少期からのメインテナンスで80代でも自分の歯で食事ができる画像

今は幼少期から定期的なメインテナンスを行うことで、80代でも多くの歯を残し、自分の歯でご飯を食べられる時代になってきています。

大切なのは、むし歯や歯周病になってから治療を繰り返すことではなく、健康な状態をできるだけ長く保つことです。

放置すると命に関わる?お口と全身の重大なつながり

近年の研究によって、むし歯や歯周病をそのまま放置すること、そしてそれによって多くの歯を失うことは、お口の中だけの問題に留まらず、全身の健康や寿命そのものに重大なリスクをもたらすことが明らかになっています。

■ 9本以上のむし歯による歯の喪失があると、心疾患、心停止、糖尿病、さらには死亡率が上がることが分かっています。

歯が多く失われると、十分な咀嚼(そしゃく)ができなくなって栄養バランスが大きく偏るだけでなく、お口の中の慢性的な炎症や細菌が血管に悪影響を及ぼし、心不全や心停止といった恐ろしい全身トラブルの引き金になることが科学的に裏付けられています。

9本以上のむし歯による歯の喪失があると心疾患、心停止、糖尿病、死亡率が上がる

■ 歯周病は糖尿病や高血圧と「相互に」悪化し合い、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを大きく引き上げます。

歯周病菌が放つ毒素や炎症性物質は血管を巡り、糖尿病を悪化させたり、動脈硬化を急速に進行させたりします。結果として血管の壁を傷つけ、血栓を作りやすくするため、血管が詰まって起こる「脳梗塞」や「心筋梗塞」といった致命的な合併症のリスクを高めてしまいます。

歯周病は糖尿病・高血圧と相互に悪くなり脳梗塞、心筋梗塞のリスクが高くなる

これらの恐ろしい生活習慣病や大病のリスクを遠ざけるためにも、病変の原因となるバイオフィルム(細菌の膜)を定期的にきれいに取り除くメインテナンスが、あなたの「命そのもの」を守るために極めて重要な役割を果たしているのです。

予防を目的としたメインテナンスについて

歯科の保険診療は、原則としてむし歯や歯周病などの病気に対する検査・診断・治療を対象としています。
そのため、むし歯や歯周病などの病気がない状態で、予防や審美性を目的として行うメインテナンスは、原則として保険診療の対象外となります。

当院では、初診時にお口全体の状態を確認し、必要な検査・診断を行います。そのうえで、むし歯や歯周病など、保険診療の対象となる病名がある場合には、まず必要な治療を行います。
一連の治療が終了し、お口の中が健康な状態となり、保険診療上の病名がない状態になった場合には、その後の予防・健康維持を目的としたケアは、自由診療のメインテナンスとして行います。

当院の自由診療メインテナンスは、悪くなったところを治療するのではなく、良い状態を維持し、むし歯・歯周病・着色・口臭などを予防するためのケアです。

自由診療メインテナンスについて

当院の自由診療メインテナンスは、単に汚れを落とすクリーニングだけではありません。保険のルールに縛られず、お一人おひとりのお口の状態や将来のリスクに合わせて、本当に必要なケアをオーダーメイドで組み立てる「予防管理プログラム」です。

保険診療の細かなルール制限に左右されないからこそ、より丁寧で心地よいケア、そして生涯にわたり最善の予防アプローチをご希望の方に自信を持っておすすめできるプログラムをご用意しています。

自由診療メインテナンス

時間 60分
費用 17,600円(税込)
内容 ・拡大鏡を用いた精密なむし歯と歯周病のチェック
・エアフローを用いた専門的クリーニング
・必要に応じた部分的な口腔内写真撮影・レントゲン撮影
・知覚過敏の歯のコーティング
・歯科医院専用の高濃度フッ素塗布

エアフローは、微細なパウダーと水、エアーを使用して、歯の表面や歯と歯の間、歯ぐきのきわに付着したバイオフィルムや着色をやさしく取り除くクリーニング方法です。

エアフローによるクリーニング

また、自由診療のメインテナンスでは、クリーニングだけでなく、必要に応じて部分的な口腔内写真撮影やレントゲン撮影を行い、お口の中の変化を確認します。

歯ぐきの状態、むし歯の兆候、詰め物・被せ物の状態、インプラントや矯正治療後の状態などを記録・確認することで、トラブルの早期発見と予防につなげます。
60分の時間をしっかり確保することで、歯の本数や汚れの状態に応じて、より細かく丁寧にメインテナンスを行うことができます。

写真撮影・レントゲンで記録するイメージ

保険診療のクリーニングとの違い

保険診療と自由診療の違い

保険診療と自由診療のメインテナンスは、どちらもお口の健康を守るために大切なものです。ただし、目的や行える内容に違いがあります。

保険診療のクリーニング

保険診療は、むし歯や歯周病などの病気に対する検査・診断・治療を目的としています。
歯周病の検査を行い、歯石除去や歯周病治療として必要な処置を行います。

そのため、保険診療では、病名や検査結果に基づいて処置内容が決まります。
見た目の美しさを目的とした着色除去や、健康で保険の病名がない状態での定期メインテナンスの場合は原則保険適応外となります。

自由診療のメインテナンス

自由診療では、予防・快適性・審美性を重視したメインテナンスが可能です。
60分の時間をしっかり確保し、エアフローを使用して、歯の表面や細かい部分のバイオフィルム、着色汚れまで丁寧に除去します。

また、必要に応じて部分的な口腔内写真撮影やレントゲン撮影を行い、お口の状態を記録・確認します。
これにより、歯や歯ぐきの変化、むし歯や歯周病の兆候、詰め物・被せ物・インプラント・矯正治療後の状態などを確認し、早期発見・早期対応につなげます。

「病気を治すための処置」ではなく、「良い状態を長く保つためのケア」として受けていただくメインテナンスです。

治療終了後のメインテナンスについて

初診から自由診療メインテナンスまでの流れ

初診時の検査で、むし歯や歯周病などの治療が必要と判断された場合は、まず保険診療または必要に応じた自由診療にて治療を行います。
その一連の治療が終了し、お口の中が健康な状態になった後は、再び悪くならないように維持することが大切です。

この時点で、保険診療上の病名がなく、予防や健康維持を目的としたメインテナンスを行う場合は、原則として自由診療でのメインテナンスとなります。

「病気がある状態を治す」のが保険診療の対象となる治療、

「健康な状態を維持する」のが自由診療のメインテナンスです。

まとめ

定期的なメインテナンスは、将来の歯を守るための大切な習慣です。
スウェーデンのAxelssonらの30年研究では、30年間のメインテナンスで失われた歯は、年齢層により平均0.4〜1.8本と報告されています。
また、日本でも定期的に歯科医院を受診し、お口の状態を確認することの重要性が高まっています。

さらに最新の研究では、むし歯による複数の歯の喪失や重篤な歯周病が、糖尿病や心疾患、さらには死亡リスクをも高めてしまうという事実も分かってきました。お口を綺麗に保つことは、全身の大きな病気を予防すること、ひいては寿命を守ることと直接つながっているのです。

毎日の歯みがきだけでは落としきれない汚れやバイオフィルムを、歯科医院で定期的に除去することで、むし歯や歯周病のリスクを下げ、健康な口腔環境、そして生涯を通じた全身の健康を維持しやすくなります。

当院の自由診療メインテナンスでは、60分の時間を確保し、エアフローを用いて、より丁寧で快適なクリーニングを行います。
さらに、必要に応じて部分的な口腔内写真撮影やレントゲン撮影も行い、お口の変化を継続的に確認していきます。

一連の治療が終了し、健康な状態になった後こそ、その状態を長く守るためのメインテナンスが重要です。
大切な歯を長く守るために、ぜひ定期的なメインテナンスをご活用ください。

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